米国大統領選挙を終えて、共和党、民主党支持者のそれぞれの反応

トランプ大統領が2024年の米国大統領選挙で地滑り的勝利をして、MAGA支持者と左翼・リベラル層は単なる勝者・敗者の構図では説明出来ない状況に陥っている。

 
 
 
 
 

MAGA支持者は、2020年の大統領選挙では非常に納得できない選挙結果に直面し、その結果を到底受け止め難く。

しかし、世の中はバイデン・ハリス政権下で極左・リベラル思想に基づいて、やりたい放題の中で、不正選挙と主張すれば、“陰謀論者”や“選挙結果否定論者(election denier)”と言うレッテルを貼られて、社会の中で孤立感や疎外感を覚えながら生きて来たと言う思いが強く、トランプ大統領が2024年の米国大統領選挙にチャレンジすると発表があって以来、特にハードコアMAGA信者は、今回の復活に向けて復活に向けた強い希望と忍び寄る不安の中で生きて来たと言う思いが強い。

それ故、共和党の予備選挙でフロリダ州知事のディサンティス氏が出て来て、トランプ大統領と子弟の関係にあって、彼のことは好きだけど、共和党の予備選で敵と味方に分かれて戦うと言うなら、彼を徹底的潰すくらいの気持ちで袂を分けて戦って来た。

何故なら、ハードコアMAGA信者にすれば、2020年の大統領選挙では大規模な不正選挙でトランプ大統領が大統領の職を時の権力で奪われただから、トランプ氏がもう1回、米国大統領を務めて当然だと言う強い思いがあり、ディサンティス氏は「今回じゃないよね。」と言うことであっさり結論付けられたと思う。

余談であるが、この辺の空気を読めないディサンティス氏は、米国大統領予備選挙でパッとすることなく脱落しただけなく、その後トランプ大統領の支持に廻ったものの、2028年の米国大統領選挙を現時点で見渡すと、影が薄くなったなと言うのが正直な感想だ。

その点、2024年の米国大統領選挙では全く勝ち目がないと情勢を早い時期に整理出来た、サウスダコタ州知事のクリスティ・ノウム氏はトランプ大統領支持に廻り、彼の復活に向けて尽力して来た結果、一時は副大統領の有力候補にも名前が上がり、新トランプ政権では、Secretary of the Department of Homeland Securityの候補者として任命を受けるに至った。

ノウム氏がこの四年間に託された責務大変大きく、素晴らしい仕事をした先には2028年の米国大統領の予備選に出馬出来るチャンスも掴める可能性は十分あると思うが、今の共和党は本当に実力者が多く、全く安心出来ないと言ってよい。

しかし、今回の大統領選挙では、この従来のMAGA支持者層だけを頼りにしているだけでは間違いなく勝てなかったであろう。

このコアなトランプ支持者をいわゆる根雪や“シード・アセット”にして、新しい層への支持力拡大に尽力をして来たことが、トランプ大統領の大統領の今回の地滑り的勝利に繋がっている。

しかし、この新しい層への支持力の浸透は、積み上げによる地道な努力と言うよりは、非常にオポチュニティックなものであったと言える。

この辺がトランプ大統領の勝利に向けた嗅覚の抜群の鋭さであり、例えば、Vivek RamaswamyRobert F. Kennedy JrNicole ShanahanTulsi GabbardElon Muskなど、今回の大統領選挙でトランプ大統領の勝利に大きく貢献したと思われる人々は、この支持者層の拡大に大きく貢献した人々であると言えよう。

さて、話を民主党支持者の大統領選挙後の様子に移すと、選挙後の彼らの絶望感や喪失感をメインストリーム・メディアやSNSが伝えており、その中では、特に気になったのは、急進的なフェミニストの女性が頭を剃り、デート、セックス、男性との結婚、出産を断ち切る4B運動に反応していることだ。

何故、そのような過激な行動を取ることになるのだろうか、理解するのはなかなか容易ではない。

しかし、その後色々調べて行く中で、急進的なフェミニズムそのものにその理由はあるのかなと思うようになった。

急進的フェミニストは、一般的に家父長制(男性優位)を、社会における女性の抑圧と不平等の根本原因とみなしているので、ジェンダーは生物学的な現実ではなく、女性を抑圧するための社会的な構築物であると考えられているようだ。

急進的フェミニストは一般的に、主要な家父長制宗教に描かれているような伝統的な神の概念を信じておらず、彼女らの神と宗教に関する見方に於いては、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教のような主流宗教を、本質的に家父長制的で女性を抑圧するものとして拒絶することが一般的であるとされている。

一方、トランプ大統領は、キリスト教と伝統的なキリスト教の価値観の強力な擁護者として自らを位置づけており、彼は 急進左派 による攻撃から キリスト教を守る ことを約束もして来たと言うことで、急進的なフェミニストとトランプ大統領の間の溝はかなり大きいのかなと言う印象を受ける。

従って、米国大統領選挙で、急進的なフェミニストにとっては、トランプ大統領が掲げる経済や外交政策等の妥当性や実現可能性をじっくり評価する必要はなく、ある意味、左翼・リベラル思想の代表選手である、カマラ・ハリス副大統領の支持は必然あり、彼女の大統領選の敗北は、急進的なフェミニストにとっては生存に関わる一大事であり、今後の生活の中で恐怖を感じる言うことなんだろうなと推察する。

急進的なフェミニズムは1960年代から70年代ほど目立つ存在ではなくなったが、その思想は今日もフェミニズムの思想や活動に影響を与え続けていると言われており、米国内の分断をもたらしている1つの大きな要因あることは間違いなく、来年120日から始まるトランプ政権2.0では、こうした分断に関してどのような癒しを提供していくのかも注目していきたい。

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