米国下院議長が、ウクライナへの継続的な支援に消極的な発言

10月12日のThe Kyiv Independentの

“House Speaker has no ‘appetite’ for more US support for Ukraine”

の投稿で、

「マイク・ジョンソン米下院議長は10月11日、もはや“ウクライナへのさらなる資金提供の意欲はない”と述べ、11月の選挙でドナルド・トランプ前米大統領が勝利すれば、戦争が速やかに終結することを望んでいると述べた。」

と報じた。

この投稿は、同時に、

「これ以上ウクライナに資金援助する気はないし、必要ないことを望む」

とジョンソン氏は10月11日、パンチボール・ニュースのインタビューで語ったことを引用して紹介し、

「トランプ大統領が勝利すれば、紛争を終結させることができると信じています。本当にそう思う。彼は(ロシアのウラジーミル・)プーチン大統領に電話し、もう十分だと伝えると思います。」

と言うジョンソン氏の発言も伝えている。

 
 
 
 
 

10月11日のRTの

“US House speaker comments on future of aid to Ukraine”

でもパンチボール・ニュースによるジョンソン氏のインタビューを取り上げており、同氏による

「世界中の誰もがこの事態にうんざりしており、解決を望んでいると思います。もしカマラ・ハリスが大統領になれば、この問題は終わらないと思う。」

と言うコメントも報道している。

前述のRTでは、バイデン大統領、ハリス副大統領、トランプ前大統領等に

「勝利計画(Victory Plan)」

を説明する為に、9月にウクライナのゼレンスキー大統領が米国を訪問した際のことにも言及し、

「先月、ジョンソン氏はウラジミール・ゼレンスキー大統領がペンシルベニア州の弾薬工場を訪問したことに異議を唱え、“選挙妨害”に相当する“明らかに党派的な選挙運動イベント”と呼んだ。

彼はゼレンスキー大統領に書簡を送り、この訪問を組織した駐ワシントン・ウクライナ大使のオクサナ・マルカロワの即時解任を要求した。

マルカロワ氏は解任されなかったようだが、ゼレンスキー大統領はその後、彼女の代理を通じてトランプとの会談を手配した。」

と報じた。

冒頭で引用した、The Kyiv Independentの報道では、トランプ前大統領及びハリス副大統領のウクライナ支援に対する対照的なスタンスの違いを

「トランプ氏は当選後24時間以内に全面戦争を終結させると繰り返し主張し、ロシアとの“取引”に失敗したウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領を批判している。

カマラ・ハリス副大統領は、トランプ大統領がウクライナの降伏を提唱していると非難し、ウクライナの参加なしにロシアとの和平交渉に参加することは拒否すると述べている。」

として、報じており、

「ジョンソン氏の発言は、トランプ氏の勝利がウクライナへの米軍援助の終了を示唆するのではないかという懸念に拍車をかけている。」

と伝えている。

前述のRTの記事の中では、米国のこれまでのウクライナ支援と下院議長のジョンソン氏の取組について、

「2022年2月以来、アメリカ議会はロシアとの軍事衝突が続くウクライナを支援するために1740億ドル以上を承認してきた。 最新の610億ドルは、ジョンソンとホワイトハウスの争いの中で数ヶ月間保留されていた。」

と報じている。

米国大統領選挙が余すところ30日を切って、ウクライナ、ロシア、EU等による米国大統領選の結果への関心が否応なく高まっていることに間違いない。

これらの国々は、ウクライナ戦争に係る重要なステイク・ホルダーでありながら、停戦の意思決定を出来ないでおり、その一方で、戦局はウクライナ不利が明らかになってきており、ロシアと戦争に必要な武器の供給を西側に依存するウクライナは、最大の支援国の米国から支援が終了すると言う決定によって、ロシアと戦争が事実上終了することになり、結果として、トランプ前大統領の米国大統領勝利をもって、ウクライナ戦争が終了することになろう。

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