ウクライナによるロシア・ロシアのクルスク州への奇襲攻撃について

2024年8月9日のNew York Times/Morning Briefing では、ウクライナのロシアへの奇襲攻撃を取り上げ、

「軍事アナリストらによると、ロシアのクルスク地方の地方政府は、ウクライナの装甲部隊が同地方の約10キロまで進撃し、 いくつかの小さな集落を占領したため、非常事態を宣言した。」

と伝えた。

同記事によると、

「ウクライナは認めていないが、この奇襲侵攻は火曜日に始まり、30か月に及ぶ戦争の新たな前線を開いた。ウクライナは秘密裏に作戦を展開し、ロシアの最高司令官が推定する1,000人の兵士を攻撃のために集めた。」

と奇襲攻撃の概要を説明し、今回の奇襲攻撃の目的を

「この攻撃は、2022年2月にモスクワが本格的な侵攻を開始して以来、ウクライナによるロシアへの最も集中的な攻撃だ。ウクライナの高官は、攻撃の目的は戦闘とロシア軍および兵器をロシア領土に移し、ウクライナ東部におけるモスクワの攻勢の圧力を緩和することだと述べた。」

と伝えた。

 
 
 

一方、8月9日のSputnik Japanの「ウクライナによる無謀なクルスク州奇襲作戦、その目的とは」では、

「地方の攻撃についてウクライナ軍は露クルスク州に奇襲作戦を仕掛け、一部地域の制圧を目指したが、ドイツ人ジャーナリストのロプケ氏によると、航空援護や電子戦システムも抜きに侵入した歩兵戦闘車からなる部隊は壊滅的被害を被ったという。」

とウクライナ軍の被害状況にも言及し、ロシア軍のゲラシモフ参謀総長のコメントを引用して

「最大1000人規模のウクライナ兵がクルスク州スジャ地区制圧を目指し、攻撃を開始した。ロシア国防省が8日に行った発表によると、ウクライナ軍は2日間で660人の兵士に加え、戦車8台、装甲兵員輸送車12台、歩兵戦闘車6台、装甲車55台を失った。」

と報道した。

更に、8月8日のRTの

“EU state warns about consequences of Ukrainian attack on Russia”

では、EU諸国がウクライナによるロシア攻撃の影響について取り上げており、スロバキアのカレル・ヒルマン前経済相のコメントを引用し、

「ウクライナ軍がロシアのクルスク地方にあるスジャのステーションを占拠したとされるため、ドルジバ・パイプラインを流れる天然ガスの量はすでに減少していると警告した。」

と述べた。同記事によれば、

「ウクライナを経由してスロバキアに向かうロシアのガス供給は深刻な危機に瀕している」と、ヒルマン氏は木曜日にフェイスブックに投稿し、流量が3725万立方メートルと、2023年5月以来の1日の最低量に落ち込んでいることを指摘した。(以前は、パイプラインは4200万立方メートルで安定していた。)また、前経済相は水曜日にブラチスラバで記者会見し、『戦闘の結果、ウクライナを経由するロシアの天然ガスの流れが「完全に止まる」可能性があるとも警告した。』

ことも伝えている。

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