高まるBRICS加盟への関心_Update

掲題の件で中東、アフリカおよびアジア地域からBRICS加盟への関心に係る報道が出ており、最新状況を以下、まとめてみたい。

 
 
 
 
 

9月19日のEuronewsの

“Turkey wouldn’t be interested in joining BRICS if it was an EU member state, foreign minister says”

と言う記事では、トルコ外相の発言を引用して、トルコがBRICSへの加盟を検討しているとの各種報道について、

「トルコがEUへの加盟国であれば、BRICS同盟への加盟を希望する関心はなかったと述べた。

トルコは1987年にEUへの加盟を申請して以来、EUへの加盟の野望を持ち続けてきたが、最近では他の選択肢にも目を向けているという。

トルコは現在、BRICSやASEANなどの同盟に関心を持っており、これらの同盟に加盟することで、トルコの経済的、安全保障的、政治的な利益を増大させることができると考えている。」

と報じている。

また、9月24日のNEWS.AZ Internationalの

“Indonesia reiterates interest in joining BRICS”

と言う記事のでは、インドネシア外務省のウィナルディ・ハナフィ・ラッキー欧州第2部部長の

「BRICSについては興味がある。」

というTASSの報道を紹介し、

「次期大統領の就任式は10月20日に予定されている。  インドネシアのプラボウォ・スビアント次期大統領の就任式は10月20日に予定されており、カザフスタンで開催されるBRICSサミット(10月22-24日)への参加をまだ確定していない。」

と報じた。

さらに、7月4日のDWの

“Why are Southeast Asian countries looking to join BRICS?”

と言う記事では、

「BRICSは東南アジア諸国を惹きつけており、最近ではタイとマレーシアが加盟に関心を示している。先月、タイは加盟申請書を提出し、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は中国のニュースポータル“Guancha”のインタビューで、同国が近く正式な手続きを開始すると述べた。」

と報じた。また、マニア大学のジェームス・チン教授(アジア研究)によれば、

「タイとマレーシアはどちらも中堅の大国と見られている。 BRICSのようなグループに参加した方が、国際舞台での発言力が増す。」

と言うコメントを紹介している。

最後に、9月24日のRTの

“Another African nation interested in joining BRICS”

と言う記事では、

「ブルキナファソのアポリネール・ジョアキム・ケレム・デ・タンベラ首相は、BRICSへの加盟に関心を表明した。

BRICSへの加盟は、“ドルとユーロの支配”に挑戦することを可能にし、“国際舞台におけるより公正な貿易関係”を達成することになると、月曜日にワガドゥグーで行われたイーゴリ・マルティノフ・ロシア大使との会談で述べた。」

と報じている。

また、同記事の中で、

「6月、ジンバブエのオッパ・ムチングリ・カシリ国防相は、BRICSに加盟する用意があると発表した。」

と述べている。

BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの世界経済グループであり、前身のBRICに2010年に南アフリカが加わったことで形成された。

2013年8月22日から24日にかけてヨハネスブルグで開催された第15回サミットで、それまでBRICSは13年間拡大することはなかったが、エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦の4つの新規加盟国を迎えた。

このBRICS加盟国の拡大により、グループ全体のGDPは世界のGDPの35.6%に上昇したとされている。

そこで、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、ウルスラ・フォン・デア・ライエンは、ワシントンと他の同盟国を説得するために、350億ユーロという予想以上の分担金を提示したとされている。

この背景には、本年11月の来るべきアメリカ大統領選挙とドナルド・トランプ前大統領の再選の可能性が、欧州委員会委員長がEU、G7の協調融資を早期に実現させないといけないと言う決断をさせたことは容易に想像できる。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール