ウクライナによるロシア・クルスク地方奇襲攻撃は実は、NATOによるロシア攻撃ではないのか?

8月6日、ウクライナ軍は2022年2月に紛争が激化して以来、ロシア領土への最大規模の攻撃を開始した。

このクルスク地方への進撃はロシア軍によって一旦阻止されたが、キエフ軍は依然として多くの集落を保持している。ウクライナによる、クルスク地方への奇襲攻撃については、時間の経過とともに色々なことが明らかになって来た。

 
 
 
 
 

8月15日のRTの

“British tanks involved in Ukrainian incursion into Kursk Region – Sky News”

では、

「ウクライナ軍がロシアのクルスク地方でイギリスのチャレンジャー2主力戦車を使用していると、『スカイニュース』が木曜日に報じた。」

と述べた。同報道によれば、

「イギリス政府は主力戦車14両を寄贈し、これらの戦車はウクライナの第82航空攻撃旅団に引き渡されたが、同年末にキエフが反攻を試みた際にロシアの無人偵察機や大砲によって一部が破壊されたため、ほとんどは予備として保管されていた。 第82旅団は現在、ロシアへの侵攻に参加しているウクライナの部隊のひとつである。」

更に、8月16日のRTの

“UK trained Ukrainian soldiers ahead of Kursk attack – Times”

では、キエフ軍によるロシア・クルスク地方への侵攻に関与したウクライナ軍は、奇襲攻撃の数週間前に英国の軍事専門家によって訓練を受けていたと『タイムズ』紙が報じたことを伝えている。

この記事の中で、ロシア国境の町スジャでの衝突で負傷し、病院のベッドから『タイムズ』紙の取材に応じたウクライナの軍人の話を引用し、

『自分の部隊がウクライナのハリコフ州にあるヴォルチャンスクを防衛していた時、「今日ロシアに侵攻する」と告げられた。』

と語ったと述べられた。

更に、タイムズ紙は、

「クルスクに派遣される1カ月前、部隊の一部はイギリスに送られ、イギリス兵と一緒に数日間の訓練を受けた」

と報じ、この訓練コースの主な焦点は、「高層ビルへの襲撃」であったことを明らかにしたと伝えた。

前述のRTの記事では、NATO側のウクライナによる今回の襲撃について、

「西側の政府高官たちは、ウクライナのクルスク地方への侵攻を祝福し、支持を表明しているが、この作戦についての事前の知識や関与を否定している。」

と報道する一方で、ウクライナの指導者ウラジーミル・ゼレンスキーの最高顧問であるミハイル・ポドリアクの今週初めの発言を引用して、

『ロシア領内への攻撃について「公的なレベルではないが、パートナー軍の間で話し合いがあった」』

と主張したと伝えた。

8月16日のSputnik Japanの

「ウクライナによるクルスク奇襲作戦はゼレンスキー体制崩壊の前触れ=露大統領補佐官」

の中で、

「また、今回の攻撃はNATOと西側諜報機関による参加のもとで計画されたものであり、西側の直接的支援抜きにウクライナ軍がロシア領に侵入することはなかったとの確信を示した。」

と報道した。

最後に、今回の奇襲攻撃について、8月16日のBBCの

“Kyiv says Kursk attack is attempt to pressure Russia into peace negotiations”

では、

「ゼレンスキー大統領補佐官によれば、クルスク攻撃の目的はロシアを和平交渉のテーブルに着かせることだったが、ウクライナ東部での戦闘が激化し、ロシア軍がポクロフスクに向かってさらに押し寄せるなど、紛争が収まる気配はない。」

と述べた。

これに関連して、前述のSputnik Japanの報道の中では、露大統領補佐官は

『今回の奇襲作戦を受け、ロシア側は交渉による停戦の可能性を退けた。ウクライナが領土の一部を失う上で「全ての前提条件を整えた」と指摘、欧米が「かねてから注目してきた領土」もウクライナは失うことになると予告した。』

と報道した。

依然として、ウクライナがクルスク地方の一部を占拠している状態が続いていることから、ウクライナ奇襲攻撃へのNATO側の関与については、今週以降、更に新しいニュースが出て来る可能性があり、引き続き、フォローアップして行きたい。

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