Elon Musk による Donald Trumpとのインタビューを振り返って

何人の人間が視聴したのかと言う数字を見ると、合計で「10億ビュー」に達したとElon Muskは述べています。

彼は、この数字にはインタビューそのものの直接の視聴回数だけでなく、X(旧ツイッター)というプラットフォーム全体でインタビューに関連する、あるいはインタビューについて議論している投稿の視聴回数も合算されていると指摘しています。

私もTrump 大統領のXのアカウントで直接視聴した内の一人ですが、ピーク時の視聴数は正確には分からないですが、百数十万人の人がTrump大統領のスペースに参加していたのかなと思います。

Elon Muskが合計で「10億ビュー」に達したと言った理由は、 ライブストリームだけでなく、さまざまなインタラクションやエンゲージメントが含まれるためです。

彼が「上手だな」と思うのは、合計視聴者数と言う緩いカテゴリーで10億ビューと言うとんでもない数字を発表したことで、「10億ビュー」と言う数字が独り歩きしてくれるからです。

今、8月14日の午前6時頃ですが、彼の録画されたスペースには、2, 631万人が視聴したと表示されており、この視聴者数は増え続けています。

 
 
 

肝心のインタビューの中身ですが、彼の陣営によって「世紀の対談」と称され、約2時間に及び、11月に予定されている選挙、最近のトランプ暗殺未遂事件、ウクライナ紛争、米国とロシアや中国との関係など、さまざまな問題について話し合われました。

興味深いのは、このインタビューはXの上で行われたのですが、メインストリーム・メディアの多くが、自分のプラットフォームで同時にカバーしていたことです。

こうしたメディアは、反Trumpの姿勢を明確にしていますが、その一方で、自らのメディアの視聴者数は上げる必要があるので、そういう面では、Trump 大統領は、稼げるコンテンツの対象の1つとしてとても重要なんだと言うことです。

更に、興味深いのは、ロシアの国営放送であるRTもこのインタビューを自社のホームページ上でライブでカバーしていたのには驚きました。

米国の大統領選挙は、米国だけでなくて、G7、EU、BRICSの今後にも大きな影響を与えることは間違いなく、そういう意味では、RTがライブ・カバレッジしていたのも納得できます。

メインストリーム・メディアの反応をElon Muskが”Autism Capital”の投稿をリツイートして紹介していますが、お得意の“Fact Check”を使って、事実と反してると報道したり、批判的なコメントばかりを載せてみたりと、予想通りの反応でした。

私が想像するに、これらのメインストリーム・メディアは、親・民主党であり、親・カマラ・ハリス副大統領ですから、大統領選挙キャンペーン的には、これらのメディアは、すったもんだの上に民主党の大統領候補指名を獲得したカマラ・ハリス副大統領が、全米を廻って支持率を上げようとしている「応援団」の役割を果たしている中で、Elon Muskのような実業家でもあり、非常にインパクトのあるインフルエンサーが対抗馬のTrump 大統領とインタビューするとなると、これを全力で否定しにかかると言うのはある面想定通りの反応なのかなと思います。

とりわけ、今回は、従前は民主党支持者であったElon Muskが、MAGAのTrump 大統領支持に廻っただけに、彼のインタビューは、カマラ・ハリス副大統領陣営やその「応援団」のメインストリーム・メディアにとっては、とても厄介な存在であったのかと思います。

この「世紀の対談」後に、Elon Muskは、カマラ・ハリス副大統領に同様のインタビューを申し込みました。

8月13日のRTの“Musk offers interview to Kamala Harris”の中で、Elon Muskがインタビューの後、Xへの投稿で、”カマラもXスペースでホストできたら嬉しい “と書いたと述べています。

同記事によると、カマラ・ハリス副大統領は、まだこの招待に正式には応じていないそうです。

この記事の中で興味深いのは、Trump大統領とのインタビューの最中、彼女の選挙キャンペーンは、

“彼らの嘘に応える “

ために

“25ドルのチップ “

を支援者に求める募金メールを送って、その手紙の中でカマラ・ハリス副大統領は、マスクが自分の “購入したプラットフォーム “を使って、

“トランプの動揺した憎悪に満ちたアジェンダを何百万人ものユーザーに広めている “

と非難し、

“世界で最も裕福な人物はチーム・マガの下僕だ “

と述べたと報道していることです。

Elon Muskには、彼を心底、尊敬する信者のようなサポーターも多く、彼の影響力を大変気にしていることが感じられます。

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