インド、イランのチャバハル港の運営で10年契約を締結

インドは5月13日(月)に、イランのチャバハル港を開発・運営するための10年契約をイランと締結し、中東の戦略的国家との関係を強化したと発表した。

インドは、ライバルであるパキスタンのカラチ港やグワダル港を迂回し、イランやアフガニスタン、中央アジア諸国へ物資を輸送する手段として、オマーン湾沿いのイラン南東部沿岸にあるチャバハル港の開発を進めてきた。(Reuters)

これに関連して、イランの運輸・都市開発相のメルダド・バズルパシュ氏は、イラン南東部のチャバハル港からザヘダン市を通じて同国の鉄道網への接続が2025年3月末までに完了する計画を発表した。

「チャバハル-ザヘダンの鉄道区間を年内に完成させ、国の交通発展に役立てることが我々の使命だ」と、メルダド・バズルパシュ氏は同日に、前述のチャバハル港開発に関するインドとの契約に署名した後、記者団に語った。(Teheran Times)

(ORF_Issue Brief_♯610から引用)

同大臣は、イラン、中国、インド間のコンテナ輸送ラインは定期的に運行されており、その輸送量は昨年154%以上増加したと述べた。

「チャバハル港の開発により、この輸送量がさらに増加することを期待している」と述べた。

更に、イランのメフディ・サファリ外務副大臣(経済外交担当)もこの共同プロジェクトについて、チャバハル港との契約は「イランやウズベキスタン、ロシア、コーカサスといった中央アジア諸国の輸出業者、輸入業者、トランジットにとって朗報だ。」と述べた。(同上)

インドとイランがイランの戦略的に重要なチャバハル港の管理に関する10年契約を発表した直後に、米国のバイデン政権からは警告が出された。

米国務省のパテル首席副報道官は、この取引に関与する企業は制裁リスクを認識する必要があり、米国によるイラン制裁は引き続き実施されると述べた。(RT)

チャバハル港はインド、イラン、ロシアが開発する国際南北輸送回廊(INSTC)の拠点であり、輸送時間の短縮とコスト削減の見通しがある。また、アデン湾-スエズ運河ルートの代替ルートとしても活用されることが期待されている。(同上)

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール